東アジアブログ

海外で働く20代

セールスの仕組み化を考える(1)

さて、久々の投稿になってしまいました。

実は海外から帰国し、現在あるBtoB会社にてセールスの設計を行っています。

 

これまでトラディショナルなセールスを経験し、上司からは"訪問回数"という本質のずれたKPI設定でプロセスを管理され、なぜ売上が上がらないんだ?案件が少ないからだ、訪問だー、しか打ち手のない組織でずっともっと効果的な方法があるはずと考えていたそのアウトプットを、現職では試行錯誤しながら形作ってます。

 

今試行錯誤している設計は、基本的には「3つのしたくない」が根本にあります。

 

1)興味ない顧客の時間を奪ってまで訪問したくない

2)非効率で長時間の労働はしたくない

3)属人的で自分が休んだら仕事が止まるような働き方をしたくない

 

顧客の様々な課題の解決に一役かったと感じられる瞬間が、私としては一番セールスの醍醐味を感じるので、反対に顧客にとって価値のない自社の都合を押し付けることは苦痛です。

例えば顧客に課題がないにもかかわらず、訪問数を重視する企業においては何かと理由をつけて訪問しないといけないシーンがあります。

訪問のため適当に見繕った情報提供で喜ぶ顧客がいたり、訪問したことによって生まれる案件があるのも事実なのですが、この背後で「どれだけの工数がかけられ、どれだけの案件が生まれているのか」という分析が行われておらず、数打ちゃそりゃ一件くらい当たるだろという世界になってしまってました。

 

訪問自体は一番密度の高い情報収集手段の一つなのは間違いないのですが、

もっと効率的な方法でできるだろうと。

 

また海外生活でインスパイアーされた私は、今後自分がどういったライフスタイルで生きたいかをよく考えてみた時に、休みたい時に休み会社員でありながら自分のリズムである程度仕事をしたい、という思いを強く持ってました。

その実現において、非効率な仕事は長時間労働を生みますし、いわゆる属人化された仕事の仕方ではだめだなーと感じます。

 

そんなこんなで、今3つのしたくないを解消できるセールスチーム作りに奮闘しています。

 

もうやっている、もしくはこれからやるぞ!というのは大体以下です。

・顧客の行動を仮説立て、顧客のステージに合ったチャネル、アクションの定義

・営業プロセスのボトルネック排除

・情報共有を恐れない、心理的安全の設計

 

リアルタイムに書いていってますので、ブログはゆっくり進めていきたいと思います。

 

ではでは。

海外生活のワナ

 

僕らは英語でコーヒーもまともに頼めない。ーマンガで読む 海外生活で知っておきたい61のこと

僕らは英語でコーヒーもまともに頼めない。ーマンガで読む 海外生活で知っておきたい61のこと

 

 

久しぶりの更新になってしまった。

こんな細々とやってるブログでも見て下さる方がいることが励みになります。

 

「今回は海外生活のワナ」ということで憧れの海外生活、海外在住者は基本的に良いことしか言いませんので、あえて気をつけないといけないことを紹介します。

 

1. 病院高い問題

2. ご飯は日本が一番問題

3. 出国時の税金問題

 

1. 病院高い問題

これは当然国によりけり何ですが、日本は国民皆保険なので全員が全員簡単に安く病院にいけます。これは本当に素晴らしい制度だなと海外に行って気づいたとともに、良い制度すぎてみんな病院行き過ぎなんじゃないかと思ったりもしてます。

 

香港を例にとってみると、パブリック病院と私立病院の2パターン大きくあって、

パブリック病院は1日160HKD (日本円で2400円くらいですか)でいけます。

面白いのはどんな病気、薬の提供、手術に関わらず1日160HKDです。

 

僕の友人は足を骨折して手術をしましたが、2日で退院となりオクトパスカード

(日本でいうSuica)で支払っていました。

 

しかもパブリック病院の医療技術は非常に高いと言われています。

これだけだと「かなり良いじゃん!!」と思われるかもしれませんが、実は大きな難点があって、”とにかく待ちます。”

緊急で入っても4時間待つとかは当たり前、緊急度に応じて順番の優先度が変わるので、ただの風邪で病院に行こうものなら1日中待つ羽目になりそうです。

 

一方私立病院はこれまた極端で、風邪の診察であっても1回1,000HKD程度かかります。

個人や企業の福利厚生としての医療保険に入っていない人はオプションにすら入らないですね。

 

実際風邪レベルであれば、クリニックで300HKD(4,500円くらい)で受診できますが。

 

香港だと東洋医学も盛んなので、漢方や整体、鍼が比較的リーズナブルな価格で受けられますので、広東語や北京語話せる方はうまく活用できれば生活が充実すると思いますよ!

 

2. ご飯は日本が一番問題

これはそのままなのですが、日本人だからかやっぱりご飯は日本が一番美味しいです。

あの世界的大都市東京ですらワンコインで充実したランチを食べられますから、本当に日本はすごいなと思います。

*その裏にデフレや外国人労働者、過酷労働、添加物だらけ等々あると思うともう少し高くてもいいのかなと思ったり。

 

僕は香港式ランチにはとっくに飽きてしまったので、日本料理屋ばっかり行ってしまってますね。丸亀製麺とかラーメン美味しいですから。

 

3. 出国時の税金問題

実は出国するだけで税金多く持ってかれます。

特に住民税。日本に住んでる人は知らず知らずのうちに毎月住民税を2,3万程度支払っているのですが、これは昨年の収入に応じた税金学を月額にして支払うもので、いざ出国となると、1年間でまだ支払っていない分を支払わないといけなくなります。

僕が出国するときは20万-30万近く支払わなくてはなりませんでした。

 

関係ないですが、出国手続きをしているといかにサラリーマンが大量の税金を支払っているかが本当によくわかります。社会保険、年金、住民税...

うまく天引きで隠されてますが、年間100万円はゆうに持ってかれてますので。

加えて高い消費税に酒税、固定資産税、投資には40%..

 

香港は1年間で収入の10-16%を支払うだけで済みます。

しかもなんだかんだ政府が今年の税金は少なくても良い、という謎のキャンペーンをやったりするので、僕は昨年の税金は7万円くらいでした。

 

今回はあえて海外生活の注意点を記載しましたが、普通に海外は最高の体験ができるので、若くして海外に移住することは全力でオススメです。

 

 

色々言われているSIerって営業からみてどうなの ~CiscoくらいAmazonで買って構築しろ~

SIer退職ブログやディスブログが多いはてな界隈

はてな内で「SIer」で検索すると、タイトルを見ただけでネガティブ系の内容に見えるブログがちらほら。

 

しかし内容を見ると理解できるSIerあるあるなのですが、エンジニアの方が多いなと思ったので、営業の観点からもブログ書くことで反SIerの急先鋒はてな(そんなことはない)に貢献できればなと思った次第です。

 

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まず経歴

・大手SIerで約5年営業

・主にインフラメインで製造業とかに提案、販売、導入

・クラウド?安いの?見積もって、高いね。じゃあオンプレで。の世界

・導入した機器が何に使われているのかあんまりわかってない

 ・ そもそもSIerの価値って何なのだろうかと考えながら1億超えのストレージを売る日々。

 

 

1. CiscoくらいAmazonで買え

新卒で入社した頃、なぜ顧客の情シス部門は簡単な機器導入ですら自分達でやらないんだろうとめちゃくちゃ素朴に思ってました。

普通にCiscoとかJuniperとかネットで売ってるしね、中古だけど。

インターネットネイティブとしては、Amazonや楽天で買えない物は無く、価格.comで簡単に金額できる世界から5年くらいタイムスリップしたかのようなアナログな世界で何十年も疑うことなく製品販売してる営業、構築してるエンジニア、買ってる情シス、本当に不思議だった。

 

リソースとリスクテイク、保守の関係からベンダーから買ってるんだろうなと少し経って思うようになりましたが、やっぱりこのBtoBの世界でeコマース的なサービスが無いのは遅れているし、そんなサービスが出たらただでさえクラウドで苦しいSIerがディスラプトされること間違いないなと思ってます。

 

 

2. クラウドも提案してって簡単に言うなよ

インフラ得意だからってクラウド(IaaS)もおんなじノリで提案期待しないで下さい。

営業的には乗り気でも、エンジニアに聞いてもオンプレ観点からの懸念点(NWどうすんの、レスポンス遅くなる)とかしか出てこないし、実際5年スパンのコストだけ見たらクラウドの方が高いとか普通で、それでもクラウドを推すメリットなんか誰も実体験で知らないし。

あとSIerが苦し紛れに出したクラウドなんかクラウドじゃないから。

 

3. 「高い技術力」が売りって意味がわからない

SEって大体二言目には「やったことないからわからない」って言ってて、単純にSEの役割って、エンジニア言語で確認とってもらうってだけなんだなーって思った。

文系出身が50%くらいいるのも納得。

英語できる人に英語でこれ確認しといてってお願いしてる感覚。

結局SIerからしたら英語できるバイリンガルをいっぱい採用して労働集約的な価値を売りにしてるから人工ビジネスがなくならない。

 

4. 顧客のこと考えたら儲からないビジネスになってしまっている

SIerとしては5年に1回のリプレイスをいかにとって、保守で儲けるというビジネス。

実際は5年以上は使えるのに、ベンダーとタッグを組み5年に一回キャンペーンで顧客の選択肢を奪う。自営保守の名の下、ほぼ利益の保守を売り続ける。

ベンツなんかよりも平気で高いサーバ、ストレージにバグがあっても「すいません。パッチのリリースを待って下さい」で終わる。車なら全台リコールですよ…

 

そしてはてな民よくご存知の工数ビジネス。

いかに自分が引き受ける責任を最小限にしつつ、無駄が許される環境を作るかが指名のSEにとって工数ビジネスは鬼に金棒。

SEは死滅する 技術者に未来はあるか編

 

とにかくビジネスが完全に顧客指向じゃない。

そらバリバリ顧客指向のAmazonには勝てませんよ。

 

 

と、だーーと一気に書いて見ました。

見返す体力が今残ってないのですが、深く考えた末の考察というにはまだ遠い気がしてますので、意見あれば教えて下さい。

 

RPAは大して革新的ではないという話

最近急激に”RPA”というワードを聞くようになりました。

かつてのクラウドや少し前のAIといったバズワード時代を経て普及期へと進むテクノロジーと異なり、話題になるや否や普及し始めている印象です。

 

tm.softbank.jp

RPAは一言で表すと、Excelのマクロです。

キーボードとマウスでできる作業をRPAに覚えさせることで、単純作業を無くすという働き方改革と非常に親和性が高いソフトウェア。

 

特に業種問わず導入する事ができ、使いやすいGUI、ワークフローの変更をしなくて良くシステム導入のような大規模なSIは不要ということで、手軽に導入ができます。

 

某広告大手が最近RPAを大規模導入して、真剣に労働時間削減に取り組もうとしていたり、金融業界が1番導入に前向きだったりと”働き方改革””手軽さ”を武器にすごい勢いで普及していっている様子です。

 

私の知る限り有名ソフトウェアは日本では「Bizrobo」、海外では「UiPath」があり(後もう一つあった)、UiPathは安さを売りにグローバルでは強いらしい。

 

RPAの威力 ~ロボットと共に生きる働き方改革~

RPAの威力 ~ロボットと共に生きる働き方改革~

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  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2017/11/16
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時代に合い広がっているRPAですが、テクノロジーに際立った特徴があるというよりはGUIと価格が検討ポイントになるようなソフトウェアで、個人的には数年でブームは去ってしまうソリューションなのではないかと思っています。

 

なぜなら

1. 際立ったテクノロジーがない

→将来的にAIが裏側のエンジンになるのは見えすぎる展開ですが、そうなると最早RPAというよりはやっぱりAIの時代なんですよね。

 

2. 本来はシステムがケアすべき領域

→SAPとOracleのベストプラクティスが素晴らしければ、本来システムから漏れ出た単純作業を人間がやる必要ないと思うんです。

日々変わりゆく顧客業務にキャッチアップしないといけないのはRPAもERPも同じですよね。

 

3. メンテナンス大変

これは最後3つ目を無理やり出した感が結構ありますが、ちょっと業務変わると設定し直しって結構大変ですよね。

Excelマクロの嘘のような話で、「マクロに優れた担当がマクロを組みまくって業務効率化をしていたけど、担当の退職によりブラックボックスになり、業務変更後マクロを使えなくなった。その教訓から、新たに採用した担当がマクロを使える人であっても、マクロの利用を制限した。」

 

RPA自体がなくなってしまうといってるわけではなく、働くということを考えた時に、数年だけRPAで右肩上がりでバリバリ働くにはいいですが、IT業界ならではのディスラプトや革新的な何かはないだろうなー、という観点からのブログでした。

 

間違った会社選びで海外チャレンジを失敗させない方法 - 海外転職

 海外とは縁の無い生活を送っていたが、大企業を辞め海外で働くゆさまるのブログ
 
海外転職は、どこの国に行くか、はかなり重要ですが、当然ながらどの企業で働くかということがとても重要です。
国内での転職であれば転職先企業に対してしっかり情報収集をして、どんな仕事ができるのか、待遇、などをよくよく事前に確認するかと思いますが、こと海外転職については、海外現地法人がどういった仕事をしているのかイメージを持ちづらいということから、転職先企業に対する事前リサーチや事前確認がどうしても甘くなってしまいます。
 
今回は僕の個人的な経験から、気をつけたいアイテムをシェアしたいと思います。
*日系現地法人への転職についてです。
 
1. 言語
海外を希望する理由として"英語やその国の言語を習得したい"という方は多いかと思います。
なんとなく、海外に行くと自然と英語が話せるようになるイメージを僕は持っていましたが、現実はそんなことなく、当然ですが日々勉強をしてなんとかキャッチアップをはかっています。
 
まず前提として、海外にいても語学はそれぞれ勉強する必要があります。
一方で、日本にいる時よりも圧倒的に優位な環境、「外国人が身近にいて、外国語を使う機会が多い」これをいかに日常に取り込めるか、つまり「会社でも外国語を使う必要のある仕事かどうか」が重要なポイントとなってきます。
 
香港を例にとってみると、日系企業は基本的に日系企業向け/自社向けにビジネスをしています。
その中で日本人を採用する理由は、日本人でないと駄目、もしくは望ましい仕事だからです。例えば、日系企業の日本人向けに営業、販売をする仕事や日本人向けにサービス、サポートを提供する仕事、日本人マネージャーの秘書などなど日本語が話せる現地人には無い”日本人らしさ”を求められているケースが多いです。
わざわざ現地人より給与の高い日本人を雇う理由はありません。
 
もうおわかりかと思いますが、このケースでは日本語がメインの言語になってしまいます。
 
海外行く前は「海外行くの?すごーい^^」、「え!?じゃあ英語でずっと仕事してるの??かっこい〜」を夢みてましたが、入る企業によっては180度違って、逆に海外にいる日本人だからこそ、日本以上に日本人らしさを求められたりします。
実際、「そんな..日本的な事が嫌で海外に来たのに..」を経験して1年を待たず帰っていった人を知ってます。
 
では僕はどうなのかというと、仕事上日本語と英語は半々くらいで使います。
例えば製造業や商社であれば、仕入先や工場で働く現地人と頻繁にコミュニケーションする必要があるケース、エンジニアが現地人で密なコミュニケーションが必要、といったケースでは、英語を使う良い機会となります。
一方会社によって、要所要所で日本語を話せる香港人を採用しており、結局日本語で会話すると言ったことも十分起こり得ります。
 
「海外で外国語をどんどん使って仕事をしたい」という方は、面接時に外国語を使う割合を聞いてみてみましょう。
 
2.上司
僕はあったことありませんが、現地採用でやってくる日本人は扱いやすい労働力として見ているマネージャーも存在します。現地人と違って独特の空気を読めるし、何も言わずとも真面目に働いてくれるので扱いやすい人材です。その上駐在でないので、本社で再び仕事をすることも無く、本社への繋がりもないので、変なレポートを上げられることもない、悪い様にすれば非常に使い勝手の良い人材です。
 
正直面接で良し悪しを判断するのは非常に難しいのですが、自分の中で1つか2つ、判断するための質問を準備し、回答に応じた判断基準を準備しておきましょう。
 
僕の場合は「現地採用の日本人に何を求めているのか」という質問と、「どういう事を貴社に期待しているか」をしっかり伝えて理解してもらうというプロセスを踏むようにしてました。
 
3.仕事
最後になりますがこれは当然ですね。
自分のキャリアを考えた上で転職先を決定しないといけないのは海外、日本でも同じです。
考え方は色々ありますが、僕は転職前と同じ業界、仕事を転職先でも選択しました。
ただでさえ新しい環境に入るので、新しい仕事であまり躓きたくない、英語や海外での経験といった点によりフォーカスできるように、という判断でした。
おかげで転職後は元々のスキルを十分に活かす事ができ、仕事で成功をおさめ、新しい事への挑戦もやりやすい環境になったので、この判断は正解だったなと思ってます。
 
もちろん、現地法人は人材が恒常的に不足していたりもするので、新しい事に挑戦したい人にとって、ジョブチェンジはそこまで難しくないケースも多いですので、海外転職でキャリアチェンジができるのは、海外転職ならではかも知れません。
 
 
最後に、、
 
重要なのは海外に行く目的をしっかりと持つこと
忙しい仕事をこなしながら転職活動をしている時、「なぜ転職活動をしているのか」、「今の会社でもいいんじゃないだろうか」といった必ず浮き出てくる不安や疑問に打ち克つために重要です。
また転職後、ふと「自分はなぜ海外に出て来たのか」、「転職前に想像していた事が出来ているのだろうか」と振り返った時のホームベースになり、自分の指針を正してくれます。
 
初心を忘れず、これから海外を目指している方は頑張って下さい。世界で待ってます。
 

アジア転職読本

昭和的企業、日本の限界

tenshock.biz

久々に大企業の老害的な記事を見た。しかも彼らの事情やそうならざるをえない背景といった全くのサポートも無く、ストレートに彼ら、企業の駄目さが書かれている。

 

若者の部類に入る僕も、なんとなくそうなんだろうなと思う点が多いが、実際NECで働いたこともないし、知り合いもいないので内実はよく分からない。

でもこれって日本の一部上場企業で歴史のある企業であればどこも共通してるんじゃないかなといろんな会社のマネージャー層の人たちや顧客と会話してて思った。

 

金融や製造業といったいわゆる昭和時代に高度経済成長期の日本を引っ張ってきた会社は似たような特徴がある気がする。

よくある話、昔は終身雇用だったから、新卒を安い賃金で死ぬほど働かせて、その代わり会社にいれば安泰で、庭付き一軒家に住めるいい暮らしを定年まで保証する。

 

今はといえば役職は詰まって、大量に余った40代の人々が愚痴りながら働いてて夢は無い。安い賃金で死ぬほど働かせようとしたら労働規制の強化でできなくなってきて、現状の組織体型や昭和のマネージャには策が無い。

挙げ句の果てに仕事が無いだけのマネージャーが「いつまでも残って仕事してる奴は仕事できない」などといって膨大な仕事を抱える現場の人間を理解なく帰らせシャドウ残業が増える。

 

既存のビジネスはITスタートアップにディスラプトされていく。

当然ディスラプトは一気にくるのでは無く、気づかない内にじわじわと忍び寄り気付いた時には手遅れといった様相で進む。

自分達のビジネスがディスラプトされるとは夢にも思わない、もしくは自分達には関係ないと思ってる頭の固いマネージャー以上は危機感すら出すことはない。

 

割に合わない仕事でこの会社がやばいと思い始めた人は給与の良い外資系や楽しそうなスタートアップに転職、危機感は感じつつも行動に移せない決断力、主体性のない人だけが会社に残る。

 

銀行に勤めていた人が「銀行で普通に働いている人は他の会社で全く使えない。」と30半ばで転職した。

 

トヨタに勤めていた人が「結果を出しても評価されない。」と20代で転職した。

 

そんな企業達のために日本は税金を使って人口減少というトレンドを全く無視した公共投資、ODA、全く使い物にならないマイナンバーで食わせている。

 

なんか暗くなってしまった。

僕は道を外れ、自分が楽しいと思うことを楽しくやってて幸せだからいいけど。

おせっかいだからこんな茶番早く辞めてみんな幸せになろうよと思っている。

 

長時間労働について海外から考える

海外に来る前は、外国人はあんまり遅くまで働かず、心をすり減らす人間関係の軋轢もなく、有給消化率100%、プライベートを大事にすることを尊重している、そんな漠然とした外資系企業に対するイメージのようなものを持っていました。

 

実際はどうだったか。

 

主観ですが、外国人も結構ハードワークをしている人はしています。

夜遅くにメールが飛んできたりすることもあります。

ただ概ね冒頭のイメージはあっていました。

 

会社が期待する働き方についてはこちらで触れましたが、

bamutani.hatenablog.com

 

これとは別に日本人を長時間労働へ陥れている事柄について考えてみた。

 

1. ダラダラ働く

まず香港人や欧米人と一緒に働いて圧倒的に感じた働き方の違いはこれ。

日本人はダラダラ働くなーと。

例えば日本だったら客先で打合せなんかすると、無駄話やその打合せで決めなくていいことなど色々ダラダラと話しきっちり1時間消費するといった打合せが多かったですが、海外の場合は時間の価値が日本より高いのか、不要なことは話をしません。

アイスブレイクの世間話、身の上話は無く、「僕たちは今こういうことに困ってて君たち何かできる?ある?それいいね、いくらくらいなの?見積もり頂戴。何が必要な情報なの?すぐ出すよ。ありがとう、じゃあ返信待ってる。今日できる?」と用件だけ一方的に話をされ15分とか20分で終わります。

訪問よりはテレカンでいい?って話にはよくなりますし、案件を前に進めるための質問は頻繁に電話、メールしてきますし、します。

 

日本で働いていた時は、お客様のお手間を煩わせないために質問がある場合は関係部署にそれぞれ確認をして、なるべく最低限のやりとりでQAをするのがスマートな気がしてましたが、それに時間がかかって対応が遅くなるようであれば、全く本質的ではないですよね..

 

何か確認事項がある場合はすぐ電話、もしくはWhat's APPでメッセージを送って確認してます。いきなり会ったこともない、メールでしか知らない人にSNSでメッセージ送っても普通に返信がきます。初めての人に電話するときも、長ったらしい「誰々の紹介で電話しまして、こういうお客さんでこういう案件があってこういうことをしたくてこういう提案できませんか?じゃあまずは1度ご挨拶を兼ねて打合せしましょう。」こんなやり取りはありません。

 

「この見積もりが欲しいんだけど、数量、必要要件はこれ、見積もり送ってねー。」で終わり。ですぐ見積もりきます。

 

いきなりテキストで失礼とか全然ありませんし、”確認することに躊躇して自分の中で溜め込む”という無駄な時間/ストレスがありません。

 

日本人が”ダラダラ働いている”というよりは、暗黙のルール(だと信じ込んでいる)やマナー(ということになっている)といった目的遂行のためのハードル、障害が何重にも働く人の目の前にあることが一つの作業を行う上で時間を要し、心理的にストレスになっているのではと思いました。

 

2. お客さん自身が正解を持っていない

金融のお客さんなんかは顕著に表れますが、基本的に丸投げ体質です。

丸投げ体質のくせに検討プロセスは長く、じっくり検討します。

 

つまり何が起こっているかというと、何のアイデア、方向性も示せないお客様のために、明らかに不要な松竹梅の提案書を作ります。

 

お客様はそれを元に社内検討プロセスを進めますが、深く検討するので、明らかにそれはないだろって案や決裁権者までいく最後の最後まで全案を確認しながら検討を進めるので割と工数使って確認しないといけず無駄な労働が多くなってしまいます。

しかもどうでもいい案件にも調達を真面目にするので、何度も価格交渉、見積もりの出し直しなど時間がさらに取られてしまいます。

 

さらに、タチの悪いことに日本企業はトップダウンではなくボトムアップです。

決裁権のない人がプロジェクトを進めているので、決裁権者の一言でプロジェクトが終わったり、担当がいけてないと、全然ダメじゃんってことになって案件自体消失してしまいます。そしてそれは提案の中盤~終盤にも平気で発生します。

 

これこそが長時間労働の元凶なのでは!?!?と、昨年電通の不幸な事件が電通の長時間労働(+パワハラ)が明るみに出ましたが、電通の強みはお客様の要望に対するスピード、無茶なスケジュール、要求に対しても全力で回答してくる驚異的な営業力と、インターネット上ではよく見かけましたが、まさにこれだ。と。

何がしたいかよくわかっていないお客さんのために、一からドラフト案を何パターンも持っていき、詳細な要件もなく、もっと良いの無いの?部長がこれはダメだっていってるから何とかして?明日までに出さないと間に合わないよ。ごめん、来月に延期になった..

 

外資系企業はやりたいことが明確です。そのため、こちら側もベンダーに対して曖昧なことを言うと、SOWは何だ、お客さんは何がしたいんだ。まずはお客さんの要件をもっと聞いてくれと言われます。

明確じゃない場合も当然あります。その場合であっても、いくつかパターン、メリットデメリットを口頭やメールで説明すれば”じゃあこの方針でお願い”とすぐ決めてくれます。

 

外資

「コストカットしたいけどクラウドとオンプレどっちにしようか」、『中長期の金額だけみたらクラウドの方が高くなりますよ。』「じゃあ今回はオンプレで提案して」『了解っす』

 

日本

「コストカットしたいけどクラウドとオンプレどっちにしようか」、『中長期の金額だけみたらクラウドの方が高くなりますよ。』「一応両パターンで見積もりもらえる?」『費用算出しました。』「このクラウドの場合、うちのアプリケーションって対応してるの?オラクルはどうすればいいの..etc」

~2ヶ月後~

 「オンプレミスで今回は提案して」

 

ダメだ、 想像しただけで働きたくない..

 

その代わり外資の方がプロフェッショナリティを求めてくるので、厳しいですけどね。

即レスできることが信頼醸成に繋がりますし、外資は一度発注先決めたらそう何度もいろんな所に声かけないですからね。信頼されればずっと営業頑張ってなくてもお客さんから依頼してくれます。

 

ITの世界でSIerというビジネスが日本で流行っているのと、アメリカでは自社でIT人材抱えてる、メーカーが割と直販してるってのはこういう仕事のやり方の違いからなんでしょうね。