東アジアブログ

海外で働く20代

⑥海外で働いてみたいかも知れない【働き方編】

 
海外とは縁の無い生活を送っていたが、大企業を辞め海外で働くゆさまるのブログ
 
今回は香港人の同僚やお客さん、仕入先と仕事をしていくうちに、もしかして香港人の働き方ってこうなのかな?と感じたことを五月雨に書いていきます。
 
 
1. 刹那的
この点については以下の本が本当に詳しい。
少し古い本ですが、今尚香港、香港人への理解のために必読だと思っている名著。

 

 転がる香港に苔は生えない (文春文庫)

 

タイトルが全てを表してる。
 
かなり主観ですが、仕事帰りの電車内の香港人は本当に楽しそうです。
仕事で疲れた、ミスして落ち込む、日本みたいな満員電車もないのでみんなイライラしてるってこともない、毎日リセットできている気がします。
 
仕事の仕方もそうで、あんまり先のスケジュールを意識して動くってことができないです。プロジェクトなどで、ゴールがこの日なので、逆算してこの日までにこれ、この日までにあれしないとって考えない人が多いです。
 
行き当たりバッタリで仕事して、「明日までにこれやんないといけないんだけど」っていうチェイスがあってそこで、バタバタと終わらせるって感じ。
プロセスは本当にひどいけど、結果は必要最低限コミットしてきます。
 
1日1日を生きているので、何か注意しても覚えません。
何度も何度も根気強く同じことを言う必要があります。その度に初めて聞いたみたいな顔でOkayって言ってきます。
 
まあ大事にしてる価値観が違うのでどっちがいいかとかはないですが、確かに日本人はプロセス大事にしすぎで無駄働き本当に多いなーって海外に来て気づきました。
 
もうちょっと結果志向になってもいいかもしれないですね。
 
2. Good to go, Good to come
これは香港人同僚に教えてもらった香港のことわざを英語で言うならといって教えてもらいました。
 
そのまま直訳すると意味が正しく伝わらないですが、
”立つ鳥跡を濁さず”が近い日本語かなという気がします。
 
会社で言うと、ようは人間関係含め気持ちよく入社/退社しようねってことだと思います。
 
ジョブホップは全く悪いことでは無い香港において、転職は当たり前にあります。
辞めていった僕の同僚は数知れず、ですが辞める人は大体最後にお世話になったのでとケーキなんかを皆んなに差し入れして、みんなでキャッキャしながらカンパニーロゴの前で集合写真を撮影し、笑顔で気持ちよく送り出されます。
 
日本で僕自身が辞める時の雰囲気と全然違う、あっけらかんとした、「じゃあ俺辞めるからねーー👋」みたいな。
 
3. 強い個人のネットワーク
それぞれが個人商店で仕事している感があります。
香港企業も転職の際、特に営業は今働いている会社からいくら持ってこれるのか、ということを聞かれるそうです。
 
実際僕自身もベンダーと仕事をしていても、会社名を意識することはあまりなく、「対あなた」という感じで、いつのまにか会社変わってました、って言われても気づかず仕事振り続ける気がします。
 
最低な奴もいて、会社辞める前にこれまでの担当顧客との取引履歴全部消して退職したなんてのも。
 
後結構What's appで同僚、元同僚と連絡取り合ったりして情報交換してるみたいです。
ネットワークの重要性を理解しているので、無駄に敵を作らない、辞めた後も連絡は定期的にとるなど結構したたかに動いてる印象です。
 
4. 縦割り
香港人はこれは誰の仕事か、という意識が非常に強いです。
「これは俺の仕事じゃなくてあいつの仕事だ」て普通に言います。
 
しかもそのスコープはめちゃくちゃ狭いです。
基本仕事を振られたく無いので?、これは俺の仕事じゃないスタンスで、プラス自分の仕事を囲い込んで行うので周りから何をやってるか見え辛い環境を作って自分を守ってます。
 
その代わり自分の仕事だと認識した仕事のレスポンスはかなり早いです。
基本的にプライド本当に高いので、自分ができてないと思われるのが嫌みたいです。
 
あと報連相っていう概念がないので、仕事お願いしてもいつどうやってやるのか聞かないと教えてくれないです。作業完了も能動的に教えてくれない。
特にトラブル時なんかは、解決しても報告してくれないので結構きつい。。
 
番外編 香港人から見た日本企業
香港人と転職について話す機会があり、面白い話を聞けたのでシェアします。
 
「日本の会社って社員にフェアじゃないよねー」と僕が言い出したことから始まりました。
 
香港人も日本企業に対してフェアじゃないと思ってるみたいです。
  • 日本人マネジャーは社員みんながみんな全力で働かないといけないと思ってる。
  • 全力で働かせる割に給料少ない。
  • その人のキャパシティの120%で仕事をさせる。
  • 米系企業は70%で考える、なぜならイレギュラーな事や至急の事柄に対して、残りのバッファですぐ対応できるようにするため。
  • でも米系企業は高給。
  • 香港企業でさえも、日本企業より社員を大事にする。
  • 内部留保ばっかりで貯金ありまくりのくせに、社員に全く還元しない。200%とか達成しても対してボーナス他の人と変わらない。
 
社員を消費してる感覚ですよね。大昔は終身雇用で将来的に楽して高給が望めたのでよかったかもしれませんが、もうシステムの限界です。。
 
ただやっぱ40代以降はこれが普通だと思ってるので、こういう話になると給料もらってるんだから最低限働けよって雰囲気になります。
 
いや、その最低限が全然最低限じゃない。。
 
まあこういう会社は人口減少、働き手大幅減少の日本では良い人集まってこないでしょうね...